発電機 HONDA  EU  16i  防音ボックス 作成記

発電機搭載箇所がない我が家のナッツクレソンには今までリアのフィアマ・サイクルキャリア「キャリーバイクPRO-C」にRVボックスを搭載し、ベルトで固定していました。
大きなボックスでしたので、EU16i発電機の他に10リッター燃料携行缶や七輪、炭、ロゴスの焚き火台等の汚れ物を一緒に収納していました。
発電機使用の際、ボックスからいちいち出して回していましたが、出し入れが面倒なのと、荒天時に濡れないように対策をしなくてはならず、結構嫌気が差していました。

それで前々から発電機を格納したままで悪天候時でも運転できて静かな防音ボックスが欲しいなあと思っていて、旧ボックスを改造したかったのですが、結構高価なボックスだったので自由自在に穴を開けるのに躊躇していて、なかなか製作に踏み切れませんでした。
それではと代替品を物色していたのですが、なかなかEU16iを収納するには高さが必要であり、それを満たすボックスで躊躇せずに気兼ねなく穴あけできる安価なボックスが見当たりませんでした。
以前のボックスも高さが納まらずに蓋の内側の肉厚を削って収納していました。

そんなある日、カミサンから携帯に電話が入り、発電機が入りそうなボックスが近所のホームセンター「ホーマック」で売りに出てるよ!価格は1,780円だよ!とのことでした。

まるでカミサンの言うことを信用しない私は「高さがたりないでしょ?」と言い真剣に聞き入れませんでしたが、「高さも絶対に大丈夫だから、仕事帰りに寄ってくれば?」とのことでした。
まるで信用してない私ですが、帰り道の途中なので覗いてみたら、おっこれは入りそう・・・と思い、即購入して帰ってきました。
1,780で購入しましたが、後日売出しが終了し2,080円に値上がりしカミサンに感謝しています。

さて、買ったはいいが如何にして作ろうかと思い悩み、いろいろと毎日考え悩みましたが、まずはポリシーと言うか、作成目標を立てることにしました。その結果はブログの方にも書いた事なのですが、以下のとおりです。

1. まずは全天候型
  北海道での冬場の使用がメインなので厳しい気象状況に耐ええる物ということで、強風、積雪、吹雪、雷雨等  でも使用できるもの。   また走行中の凍結防止剤、通称エンカリを巻き上げ、かぶりまくるので、防錆にも重点を置きました。巻き上げながらでも走行中の使用  にも耐ええるのが目標です。

2. 防振
  フィアマのサイクルキャリアに搭載して運用する構造ですので、振動が直接車体に伝わる関係上、ある程度車内で感じる不快な振動を  軽減すると共に、サイクルキャリアに疲労やダメージを与えないこと。

3. 防音
  これは言うまでもなく、誰もが目指す当然の最重要課題ですね。

4. 耐熱
  機器にダメージを与えないために、排気排熱を最重要項目とし、徹底的に吸気と排気を同じボックスの中の 隔壁で切り離しました。

5. 軽量化
  最後に如何に軽量化するかです。
  初めはコンパネ利用で木製ボックスも考えましたが、サイクルキャリアに搭載すには最大積載量を考えた場合、好ましくないのでベラン  ダボックス利用で更に部材も軽量化を目指しました。
  しかし、実際に総重量は計測していませんが、今まで使っていた発電機ボックスの総重量よりも遥かに軽いので、まあいいかと・・・

6. 経費削減
  燃油高の昨今、家計を圧迫しないよう、廃材利用に徹し、部材も安いもので製作する。
  と言っても、自分の闇貯蓄利用ですが(汗)

とりあえず完成し、搭載した感じはこのとおりです。


さて、それではいよいよ作成記です。


まずは余りもののコンパネ12ミリ厚をサイクルキャリアのレールを外した後のフレームに合うように、またボックスを載せるのに丁度イイようなサイズに切り出し、ペンキで色を塗ります。

サイクルキャリアの既存の穴を利用し、φ5ミリ長さ70ミリのボルト6本で固定します。

跳ね上げた状態を見ればよく分かります。

このコンパネボードの上に発電機防音ボックスを固定します。

ボックス底の四角く切られた形に合うように2x4材をカットし、ペンキを塗りコンパネボードとボックス底の間に下駄を噛ませます。

ボックス内部の底から先ほどの噛ました下駄を1箇所に付き25ミリのサラネジ2本で固定します。
合計9箇所下駄を噛ましています。
更にボックスの底から下駄を通し、コンパネボードまでドリルでボックス固定用の穴を貫通させ、割れ止めにプレートを挟んでφ6ミリ長さ60ミリのボルトでボックスとコンパネボードを固定します。

固定したところを下から見ると、こんな感じです。

コンパネボードは既存のキャリア穴だけでの固定では不安なので、更にU字フックでキャリアアーム自体を2箇所挟んで固定しています。


さて、本題のボックスの方ですが、同じボックス内で給排気を行うため、吸気と排気・排熱を隔壁で完全に隔離するのがポイントです。
発電機を収納して開いたスペースにコンパネを切り出し、消音装置(マフラーボックス)を作ります。

コンパネ内部に25ミリ厚の硬質ウレタンマット+断熱材50ミリでマフラーボックスを作成しました。
その隔壁部分、つまり排気と吸気を遮断する部分には薄手の低反発ウレタンマットで発電機との密着性をよくして機密を保ち、排気や排熱が流れ込まないようにします。

更に後方から見ると、こんな感じです。
排気口には住宅用換気口φ150ミリ用の穴をジグソーで開けています。
決して、野鳥の巣箱ではありません(笑)

コンパネパネルの接合部は排気熱が流れ出さないようにコーキングで塞いでいます。

発電機を置く所には、消音装置内部にも使用した硬質ウレタンマットを敷き、運転時の免震対策をとります。

これで結構思ったよりも振動を吸収してくれます。

説明文の順序が逆になってしまいましたが、EU16iのサイドにある吸気スリットの位置に合わせて住宅用換気口φ100ミリを利用してボックスの前後にジグソーで穴を開け、取り付けます。雨水が進入しないようにコーキングも忘れずに。
それにしても素人の汚いコーキングですね(泣)

更に排気用には排気効率を考え大きなφ150ミリの換気口を取り付けます。

取り付けた給排気口を内部から見るとこんな感じです。

更に発電機の制御部分にドアを付けます。穴はジグソーで切り込み、ドアはコンパネで作ります。
ドアの密着性を良くして雨水や粉塵の巻上げを防止するために低反発ウレタンをドアに張ります。
切り込み位置を当初間違えてマーキングした後が残っていますが、ドアを閉めると隠れます(汗)

更にボックス右側には外部からのコンセントプラグを差し込み、発電機のコンセントに接続するためのドアをコンパネで切り出し取り付けます。
これも雨水や粉塵防止のためドアを箱状に作り、底には丸く穴を切り出し、穴をウレタンで塞いで中央に + の切込みを入れ、下からプラグを差し込み、更にドアシール用のウレタンにも縦にスリットを入れ、その間からプラグを出し発電機に接続してドアを閉めるという二重防塵構造にしています。

製作途中で蓋のヒンジがあおられ割れてしまったのでプレートでヒンジ変わりに蓋を固定しています。
なんせ安物のボックスなので油断をするとテンションがかかる場所は、すぐ割れます。

蓋のあおり防止のため両サイドにベルトを取り付けました。
ベルト横の2箇所ずつの穴埋めは、当初サイクルキャリアの縦のアームにもステーで固定したのですが、ボックスが引っ張られ、変形して蓋が閉まらなくなるので、却下しました。

蓋の周囲には荷物を載せて運べるようにキャリアフックを取り付けました。
内側は割れないようにコンパネを切り出した余りで補強しています。

ボックスとクレソンの背面との隙間にはガソリン携行缶を固定するためのフックを取り付けました。
雪が積もっていて分かりにくいですね(汗)

最後に底面以外の全ての面に吸気の流れを妨げないように断熱材を切り出し、50ミリ厚にして挿入し、防音効果を高めました。

雪が降る中、手がかじかんで痛くなったので、発電機やガソリン携行缶を搭載した写真は後日天気の良いときに撮影してアップしたいと思います。

本日天気もよく晴れて雪も融けたので、発電機積んでみました。

電源ケーブルの挿入はこんな感じです。

燃料携行缶10Lも積んでみました。

ついでにキャリアフックにサンタさんのソリも積んでみました。

オールスターキャストのフル搭載状態です。


発電機運転したインプレッションとしましては、体感的に自己評価では静音化されていると思います。
但し計測器で測定したわけではありませんし、そこまでこだわっていないので、やろうとも思いません。
が十分実用的レベルであると自己満足して思っています。(笑)
ボックスやコンパネ、そしてサイクルキャリアへの振動もクレソンのディーゼルエンジンのアイドリングよりも振動は全然少ないので影響は全く心配していません。

車内に入ってみて音と振動に関しましては、音質はクレソンに標準装備されているエンゲル40L冷蔵庫の運転音に近い音質ですが、音量としては冷蔵庫よりは若干静かで、振動に関しては冷蔵庫の作動時の振動よりは少し少ないかと言った感覚です。
今回は冷蔵庫を作動させていないので同時に比べていないから、あくまで私の感覚ですが、今度機会あれば同時作動させて比較してみたいと思います。
気になるのは排気の匂いでしょうか・・・
一箇所から一方向に集中排気されているので、外気に直接排気していたのに比べると排気臭が臭くて気になります。

現状に満足せずに、これからも更なる改善をしていこうと思います。

     

inserted by FC2 system